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認定看護師の「眼」

弘善会
矢木脳神経外科病院
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3月:『看護倫理』について考えてみました


病態を知ることで観察の視点が変わる

先日、日本脳神経看護研究学会の主催する「脳神経看護セミナー」に参加してきました。セミナーの内容は「脳神経看護領域における看護倫理」「脳神経へのリハビリテーション看護−急性期から回復期まで−」「脳神経疾患の基礎理解と最新情報」でした。
 その中で、今回は看護倫理についてお話ししたいと思います。
「倫理」という言葉を聞くと、難しそうに聞こえます。
 しかし、日常の看護場面の中で倫理的問題に毎日のように遭遇していると思います。

例えば、
・誤嚥を起こすので、経管栄養に変更する
・覚醒や刺激、離床のため車いすに座ってもらうが、危険防止のためナースステーションにいていただくなども、倫理的な事例だと思います。

・自律尊重:自らの行動を決定する自由
・善行:良いことを行う
・無危害:害悪や危害を加えない
・正義:公平さ、ニーズに応じた平等な処置
・誠実:正直であること、真実を告げる
・忠実:守秘義務、約束を守る

これは、医療専門職が実践において守らなければならない倫理的原則です。
とくに脳神経領域の患者様は、上の表のような権利が侵されやすいという特徴を持っていることを十分にわかったうえで日々の看護をおこなってほしいと思います。
というのは、意識障害や失語によって意思表示ができなかったり、高次脳機能障害や認知機能障害などで状況認識ができず、治療や安全の保障のために拘束を行う状況も少なくはありません。
 また、患者様のためと、良いことを行おうと思っていても、「良いこと」に対する個人の価値観もさまざまです。患者様ご本人、ご家族、看護師間、他職種など、かかわる全ての人との間で話し合いが必要だと思います。
今ある現状をそのまま受け流さず、選択肢として他にどのようなことがあるのか、それによるメリット・デメリットは?患者様の意向は?判断能力は?関係する人の状況や価値観は?などに眼を向けることが大事です。

患者様へのケアが、その時、その人にとって最善のものとなるように支援することが、看護師の責任です。そのためには、何が最善なのか、つねに問いかけ続ける姿勢が大切ですね。



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