患者さんに対して「自分の家族だったらどうするか」という視点を大切に看護をしていきたい

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犬飼 友代
私は離島の出身で、職業の選択に関しては看護師か農業かという環境で育ちました。小学生の頃から自立したい思いがあり、看護師になろうと決めていました。アルバイトも看護助手の仕事をしており、ずっと医療の現場にいますが、看護師になって良かったと思っています。私は看護師として常に大切にしているのは、患者さんに対して自分の家族だったらどうするかといった視点で看護をすることです。表現は月並みになってしまうのですが、患者さんの笑顔を見ることができた時、とても嬉しく思います。ただ、この笑顔というのは、病気をしていていない人の笑顔とは少し違います。例えば、重度後遺症がある患者さんは、初めは目が開きません。そこから、またしばらく時間が過ぎて、目が開くようになります。そして、そうした大変な時期を経て、少し笑顔がこぼれます。この瞬間に一緒にいることができるのが、また、患者さんだけでなくご家族と共に喜びを分かち合えるのが私は看護師の仕事の魅力だと思います。


一緒に考え、成長に繋がる指導をおこなう職場風土を受け継いでいきたい

私は、この病院で働いて驚いたのは、あるスタッフが子どもの体調不良を理由に休むことが朝にわかった時のことでした。「えー!?」と不機嫌な空気になると思いきや、「そんなこともあるよね、みんなで頑張ろう」という言葉に、スタッフたちが誰一人嫌な顔をしなかったことです。中途入職者の発言も素直に受け入れる体制があり、それをみんなで一緒に考える風土には大変驚きました。現在、私は、主任という立場にいます、こういう風土を大切にし、みんながモノの言いやすい職場であり続けたいと努めるようにしています。私は、外見が怖いと言われ、人よりもきつく見えるようなので、笑顔でスタッフと接するようにしています。そして、最も意識しているのは、感情を乗せて指導しないということです。思いが通じずにイライラして叱ったとしても、叱られている本人は、叱っている人の顔色や表情を気にして、何を叱られているのかも理解できず、理解したふりをしてしまいます。それでは、成長に繋がりません。そして、叱られるのを恐れて大切なことを隠したり、言わなくなったりします。こういうことがないよう何が問題なのか、どうすればよいのかを一緒に考えて、成長に繋がる指導を心掛けています。


実習生には、当院のみんなが協力し合う風土の中で、イキイキと看護を学んでもらいたい

実は、これらは臨地指導者講習会に参加して学んだことがベースになっています。自分が正しいと思っているだけではいけないこと、なぜ、叱ってはいけないのかなどをその本質から学びました。今後は、実習に訪れる看護学生の育成にも活かしていきたいと思います。実習生も同様で、実習先の病院で叱られた時、叱られたことだけは鮮明に覚えているが、患者さんとの関わりについてよくわかっていないということがあるようです。私は、当院に根付くモノの言いやすい、みんなが協力し合う風土の中で、実習生たちにもイキイキと看護を学んでほしいと思っています。また、いずれは自分のスキルアップのために資格取得にもチャレンジしてみたいです。当院にも、認定看護師がいますが、当院にはいない異なる専門性を持ち、当院にとっての新たな強みになりたいからです。救急、集中ケア、感染症・・・様々な領域が考えられますが、いずれにしても、混乱の中にある患者さんやご家族をしっかりとケアできる看護師として成長していきたいと思います。