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リーダー達の想い

弘善会
矢木脳神経外科病院
〒537-0011
大阪市東成区
東今里2丁目12番13号
TEL:06-6978-2307(代表) 

倫理的な感性を高めることが今年の課題

冨田)梅田師長が管理するHCUは、18床のオープンスペースで、重症の方の命を救うことが優先されて、患者さんの人権や倫理的な配慮を考えてのケア提供は難しいこともあると思うのですが、どのようにしていますか?

梅田)高次脳機能障害は見えない障害ともいわれますが、看護師の中にもまだまだ理解が深められていないところがあると感じています。障害を理解して接することが出来るよう、折をみて話すようにしているのですが。

冨田)「障害を理解して接する」って頭では理解できても行動に移すって難しいと思うのですが、具体的にはどのように話をしているのかしら?

梅田)これまで疾病の理解については勉強会を開いて知識を高めるようにしてきましたが、今年は倫理についても、病棟の目標にも挙げて、小集団活動で考える時間をつくっています。

冨田)小集団活動を行って高めようとしているのですね。ところで、私たちは、看護倫理について勉強してきたけれど、看護理論をベースとしてスタッフに話をしているのですか?

梅田)看護倫理に関しての意識を高めたいと考え、ポスターを貼ったりしています。また、実際にあった事例に対してカンファレンスを開いています。そこでは、患者の視点、家族の視点、医療従事者の視点など、複数の視点から対応を検討できるよう、倫理の事例検討シートを使っていきたいと思います。決して医療者の意見が標準であると思われないように伝えています。

倫理について本気で討論してほしいと思います

冨田)それは重要な事ですね。命を救う場面では患者さんの同意をとれない場面だってあるよね。そんな緊迫した状況では難しいかもしれないけど、医療スタッフと、『倫理って何?』『人権って何だろう?』と、答えは出なくてもいいので、本気で討論して行く事が大切だと思います。
「救える命は救う」という気持ちで一丸となって対応しながらも、私たちができること、気をつけていることなどを話し合う時間をつくることが大切ですね。

梅田)倫理という言葉を使うと「難しい」とか「わからない」というスタッフも多いのですが、「これでいいのかな?」と思う身近な出来事について話し合い「これも倫理だよ」と伝えると「あっそうか…」というような反応を返してくれます。だから倫理を難しく考えず「もし自分だったら?」「もし家族だったら?」というようなところから考えるように促しているのですが。

冨田)それは良いことですね。身近な出来事に耳を傾け、認めていく、その小さな積み重ねを続けていく事で自然と倫理観が養われていくわけですね。「もの言えない患者さんに、あなたは一人の人間として向き合っていますか?」と投げかけて話し合い、常に倫理的な感性を養ってほしいわね。

スタッフの意識が変わってきたように思います

梅田)スタッフたちは忙しいと、やわらかい口調で話す余裕がなくなってしまいます。後になって「こんなことを言ってしまった」と反省を口にしたり、「周囲のスタッフにも注意しないといけないと思う。」と言ってくれています。そんな姿を見ると、倫理的な配慮が出来るよう、皆で声かけ注意し合える職場風土になってきたと感じて嬉しいです。

冨田)それは凄いですね!そんな風に変わってきたのはなぜだと思いますか?

梅田)病棟の目標に挙げたのは大きかったようです。個人の目標にも倫理という言葉が目立つようになり、スタッフの意識が少しずつ変わってきたように思います。

冨田)病棟目標に挙げ、可視化したことで、スタッフが同じ方向に向くことができてきたのですね。スタッフの意識が変わってきたことを感じる事ができる師長さんも素晴らしいし、変わることができるスタッフはもっとすごいですね。ますます倫理観を養うように取り組んでほしいと思います。ところで、スタッフに対して師長が願うのはどんなことかしら?

梅田)できるだけ本人がやりたいということを実現できるサポートをしたいと思っています。本当は勉強したいと思っているスタッフもたくさんいると感じているので、学びの機会ももっと提供できればと思っています。

冨田)一人ひとりの力を信じて任せて、認めていけば、自立・自律した看護師になっていくということですね。そうなのよね。学ぶ喜びを知ることができれば、一人で育っていくのよね。そのためには、学ぶ機会を多くつくっていきましょう。

梅田)そうですね。私自身が管理について勉強中でなかなかうまくいきませんが、もっと信じて任せて、認めていこうと思います。

冨田)スタッフの話をしっかり聴いて、一人ひとりを大切にしていきたいという気持ちがスタッフに伝わり、いい関係を築けていると思います。「ひと」を大切にする気持ちがあれば、管理はできます。これからも色んな事があるかもしれませんが、一つ一つ乗り越えていきましょう。何時でも相談に来てくださいね。看護部長室のドアは何時でも開けていますから(笑)

梅田)はい。スタッフ一人ひとりが自分の力を発揮でき、スタッフも患者さんも、「ここにきて良かった」と言ってもらえるよう頑張ります。

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